メデア仮説、偽りの「母なる地球」を脱出するための宇宙開発事業の現在

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たまにはちょっと趣きを変えて、とんでもない未来も見てみない?

未来といえばそう、人類最後の開拓地、宇宙です。

実際に計画されているものから構想上のものまで、日常とはまるでスケールが違う、宇宙開発の未来をご紹介いたします。

1. 軌道エレベーター

宇宙まで続く巨大なエレベーターを作る計画。

なぜわざわざ宇宙へのエレベーターを作るのか? それは”早くて安い”宇宙へのアクセスを確保するためです。

仕組みとしては、基本的にはビルの中にあるエレベーターと同じ。それが超巨大になり、宇宙まで伸びるのが軌道エレベーターです。

現行のロケットだと1ポンドあたり4〜5万ドルの”送料”がかかりますが、軌道エレベーターであれば500分の1、わずか100ドルで送れてしまいます。

また、国際宇宙ステーションが浮かぶ高度まで1時間もあれば到達可能で、ロケットの発射準備をしている間に何回も宇宙へ行けます。

軌道エレベーターが実現することで、宇宙開発は飛躍的に進歩すること間違いなし、というワケ。

2. スペースコロニー

 宇宙空間上に、人が住める巨大な”居住地”を浮かべようという計画。

地球と同じような環境で人が暮らせるように、ちゃんと重力も再現されます。

その仕組みは、円柱形をした居住区を回転させることで遠心力を発生させ、その円柱の内側にいる人が地面に足を付けていられる、というもの。

回転して遠心力が発生できれば良いので、円柱形のほか、巨大なリング状のデザインもあります。

スペースコロニーは地球と月、互いの引力が均衡になるラグランジュポイントと言われる位置に浮かべられます。

3. テラフォーミング

地球以外の惑星を”地球化”させてしまおう、という計画。

火星などは地球と環境が似ており、テラフォーミングには最適と見られています。

4. ダイソン球

こちらは実際の研究も着手されていない、まさに構想だけの、というか仮説だけのモノ。

太陽を卵の殻のように覆ってしまうという、とんでもない人口構造物。

太陽などの恒星は、日々膨大なエネルギーを発していて、人類はそのうちほんのわずかなエネルギーだけを利用しています。

それを余すことなく利用可能にしようという構想です。

via 「軌道エレベーター」「スペースコロニー」宇宙開発の驚くべき未来 | 未来スコップ.

今月は将来的に見過ごすことのできない出来事がいくつか起きています。そのひとつは、以前採りあげた懸念どおり(「宇宙開発事業と天然ガス資源、クリミア問題をめぐる世界情勢の深層」)、[p2p type=”post_tag” value=”russia”]ロシア[/p2p]が国際宇宙ステーションにおける[p2p type=”post_tag” value=”america”]米国[/p2p]との協力を2020年で打ち切り、天然ガスだけでなく、政府主導の宇宙開発事業においても[p2p type=”post_tag” value=”china”]中国[/p2p]との連携を強化する方針を示したことです。(参考:)もっとも、ロシアのこの決定がもたらす長期的な意味はむずかしく、先月末に世界初の再利用可能民間ロケットの大西洋への軟着陸実験を成功させた[p2p type=”post_tag” value=”elon-musk”]イーロン・マスク[/p2p]が以前から米国政府のロシア製ロケットの不当優遇を裁判所に訴えていたように(参考:)、結果的にはこの分野の民間への移行を後押しする望ましい可能性があるといえるでしょう。

もちろん、民間企業の宇宙開発の気運はなにもイーロン・マスク独りにもたらされたわけではありません。わたしの知る限りでは、宇宙・ハイテク関連企業をいくつもたちあげた起業家[p2p type=”post_tag” value=”peter-diamandis”]ピーター・ディアマンディス[/p2p]の[p2p type=”post_tag” value=”x-prize”]X Prize財団[/p2p]の設立が大きかったとおもいます。これは、賞金1000万ドルを懸けておこなうコンテスト形式で、宇宙航空開発や[p2p type=”post_tag” value=”genome”]ゲノム[/p2p]、[p2p type=”post_tag” value=”ai”]人工知能[/p2p]といった今日の科学技術のフロンティアにおける民間開発を政府の支援抜きに促進させようというものです。[p2p type=”post_tag” value=”google”]Google[/p2p]がスポンサーになって始動している民間初の月面無人探査コンテスト”Google Luner X Prize”が有名ですね。

今回の決定をくだしたロシアや中国はもちろん、そもそもの発端となったアメリカ政府は今日の宇宙開発におけるこうした民間の動きの意味を理解していないようにみえます。というのも、昨今の集団的自衛権をめぐる議論で多くのひとが現代の戦争を前世紀の近代戦の延長でとらえがちなのとおなじで、半世紀前の冷戦期に近代国家の枠組みで軍事利用を前提に展開された宇宙開発競争とはことなり、今日の宇宙開発は人類ないし地球生命全体の問題として推進されているからです。ただしそれは、人類の近代化以前の地球をロマンチックにとらえた環境主義的発想とは科学的にまっこうからぶつかるものでもあるのです。

古生物学者の[p2p type=”post_tag” value=”peter-ward”]ピーター・ウォード[/p2p]は、1960年代にイギリスの大気学者ジェームス・ラブロックが提唱し、以後、科学界では地球システム科学へ、大衆的ないし社会的には[p2p type=”post_tag” value=”new-age-movement”]ニューエイジ思想[/p2p]の流れを汲むガイア崇拝、というよりは、宮崎駿監督のアニメ作品にみられるような古き良き母なる地球への素朴な思慕と反省へと発展していったガイア仮説の反証を科学的に試みています。すなわち、地球生命全体は抑制的なフィードバックである特定の恒常性を自己制御しているどころか、地球史的にはまったくの正反対で、真逆の正のフィードバックにより、スノーボール・アース現象やキャンフィールドの海洋、更新世の氷河期など、大量絶滅を過去にみずから何度も起こしてきたと主張するのです。

現代の環境主義は環境を……地球規模の変化をもたらす結果となった人類の技術文明が発達した以前の状態に戻すことを前提としている。その代わりに私たち人類が、地球を生きにくい(そして最終的には死をもたらす)環境にしようとしている周囲の生命の——そして私たち自身の種の——傾向に打ち勝たなければならないのだとすれば、私たち人類は大規模な惑星工学技術を用いなければならない。得られてきた記憶の集約は、生命の進化は、生命にとって有害な一連の惨害を引き起こしてきたし、将来もそれを続けるだろうというものだ。

TED講演で話しているように、二酸化炭素濃度の上昇にともなって大量繁殖する海中の細菌群が猛毒の硫化水素ガスを大気に送りこみはじめる可能性が、2、3世紀後、早ければ100年以内に起こりえる問題として危険視されています。私見では、今後の科学技術は、宇宙空間のような未開拓地をいかに人間の生存に適した環境に変えるか(あるいは、人間じたいを変えるか)と、気候変動の激しさの増す地球環境でいかに文明的な生活をコンパクトに守りきるかのふたつの具体的な課題にぶつかるでしょう。そしてそれは、以前書いたように(「震災の避けがたい忘却に遺す幾つかの思考」)、近代国家や国民概念に未だにこだわっていては解決できないほどには巨大な惑星規模の知的工学的問題なのです。

 

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Chika Hitujiya

I'm Futurist, producing "Whole Earth Museum" and co-producing art project Run! Miumushi-Kun & Garapadish. This common purpose is really simple. Making you enjoy and preserving the enough requisite knowledge & things for human to survive the crisis of period.

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