次世代オフィスデスクStir Kinetic Deskと政治のアルゴリズム規制


StirKineticDesk

今日(米国時間3/20)、LabrosseのStirというスタートアップは最初のプロダクト、Stir Kinetic Deskを市場に出すための資金、150万ドルを調達することに成功したと発表した。

Stirは立っても座っても使える。しかも内蔵する頭脳がユーザーごとに最適の高さを学習していく。座っている時間、立っている時間をモニタし、消費カロリーを計算し、適切な間隔でストレッチを勧める。

デスクの横にあるボタンを押してアクティブ・モードを作動させておくと、適度な間隔を置いてデスクが数センチほど静かに上下して姿勢を変えるようユーザーに勧める。”Stirではこの機能を“Whisperbreath”〔ささやき〕と呼んでいる。

Labrosseによれば、Stirは「一連の生活を改善する物理的プロダクトの最初の試み」だという。

Stirのビジネスは順調に立ち上がっている。テクノロジー・メディアで好意的に紹介されたこともあり、最初のロットは1台4000ドルで完売したという。顧客には評価用に購入したFortune100の大企業も含まれる。

via 元Appleエンジニアがオフィス・デスクをスマート化―Stir Kinetic Deskにザッポス創業者らが150万ドル投資 | TechCrunch Japan.

以前別の記事で少し書きましたが(「インターネットが人間の意識の外に消える未来、ポスト情報化社会」)、ポスト情報化社会ではそれぞれの組織や製品のアルゴリズムと膨大な情報群がわたしたちの動きや身体を規制しはじめることが容易に想像できます。その意味において、元CIA局員[p2p type=”post_tag” value=”edward-snowden”]エドワード・スノーデン[/p2p]の米国情報監視体制の暴露は歴史的に意義深く、その是非や彼の行動の是非をめぐり世界的には未だ賛否こもごもの議論が飛び交っているのですが、日本国内では残念ながらほとんど忘れ去られている現状があります。(「マーク・ザッカーバーグが語るアメリカの情報監視体制の暴露の意義」)

僕の知るかぎりでいえば、陸、海、空、宇宙、サイバー空間と戦いの場を拡げてきた[p2p type=”post_tag” value=”war”]戦争分野[/p2p]では既にこのセットが支配的になっており、また、経済の戦争とでもいうべき金融市場も超高速のアルゴリズム取引が前世紀末以降支配するようになっています。[p2p type=”post_tag” value=”amazon”]Amazon[/p2p]社CEOの[p2p type=”post_tag” value=”jeff-bezos”]ジェフ・ベゾス[/p2p]が、コロンビア大学の元コンピューター科学者であり、所謂金融市場の[p2p type=”post_tag” value=”big-data”]ビッグデータ[/p2p]の自動解析プログラムによる売買支援システムを開発する過程で、当時先駆的であった高速量的取引システムまでも構築し財をなしたデビッド・ショーのヘッジファンドでまず頭角をあらわした話は有名ですね。

そして、アルゴリズムによる情報解析の威力は、[p2p type=”post_tag” value=”computer”]コンピュータ[/p2p]の更なるダウンサイジングにともない医療健康分野をはじめ、最近話題に事欠かない自動車業などの製造業全般に進出してきているのですが、ポスト情報化社会の問題を考えると、オライリーメディアの創立者[p2p type=”post_tag” value=”tim-oreilly”]ティム・オライリー[/p2p]のことばを借りればこの「アルゴリズム規制」がどこまで政治や行政の頭脳にとって変わるのかがひとつの大きな争点になってきます。

TimOReilly

政府がビッグデータを活用すると、警察国家のようになって、自由がなくなる、というのは恐らく杞憂だ。むしろ、優秀な官僚ほど、真に国民のためになる政策を、政治家の横やりを排除して推進する道具としてビッグデータを使うようになる。

名人級のバズワード職人ティム・オライリーは、ビッグデータによる政策推進を「アルゴリズム規制」と名付けた。医療費を抑制するために、脂肪分の多い食事の写真ばかり撮影しているとスマホがブルッと震え、二酸化炭素の排出量を減らすために、所有者の温度調整をエアコンのリモコンが拒否する。その代わり、我々の社会からメタボ腹を気にする人はいなくなり、空気はきれいに、誰もが行儀正しく振る舞うようになる。SFで描かれる冷たく暗い管理社会からはほど遠い、素晴らしい「アルゴリズム規制社会」がやってくるだろう。

だが、この素晴らしい未来では、民主主義は要らなくなる。もともと民主主義を信じていない人にはどうでもいい話だが、自分たちの社会で何が起きていて、どういう社会にしたいのか議論したい人とって、ビッグデータは敵なのだ。誰が何を好むか、誰が次に何をするかの予測は、超高次元空間でデータが処理される機械学習が元になる。3次元の世界で暮らす我々には、機械がなぜその情報を推薦するのか、なぜそう予測するのか、そもそも理解のしようがない。「議論に基づく合意形成」も「政府の説明責任」も、ビッグデータで不要になり、不可能になるのだ。

via 「アルゴリズム規制社会」がやってくる 「ビッグデータが民主主義を壊す」のは悪くない話 – ASCII.jp

かねてからの宣言通り、今月20日遅くに[p2p type=”post_tag” value=”turkey”]トルコ[/p2p]国内からの[p2p type=”post_tag” value=”twitter”]Twitter[/p2p]への接続を遮断(し、そして失敗)したエルドアン首相や、今日の複雑化している国際情勢や外交展開をほとんど理解していない安倍首相のようなひとたちのことを鑑みると(「YouTubeとFacebookの利用禁止をもくろむエルドアン首相は世界の例外か?」)、アルゴリズムとビッグデータの威力が政治や行政のおもてだった面で活躍しはじめることは少し考えにくいのですが、[p2p type=”post_tag” value=”america”]アメリカ[/p2p]の国家安全保障省や[p2p type=”post_tag” value=”russia”]ロシア[/p2p]の連邦保安局のように、国家の安全保障という例外的な裏面では既にはじまっている動きでもあります。 (「ビル・ゲイツが語るスノーデンの暴露問題とロシアの情報監視体制」)

戦争にせよ、金融にせよ、アルゴリズムがその頭脳にとって変わったのは取り返しのつかない現実の複雑さと速度が飛躍的にあがったためです。わたしたちの日常的な社会もいずれはそのようになり、実際にそうなっていっているのですが、勝ち負けという明確な線引きがないために現実はより多様で、同時に、現代テクノロジーの力で「超高次元空間」を解して動けるようになる人類以上の人類、すなわち、ポストヒューマンの登場も原理的には考えられますね。いずれにせよ、このスマートデスクは欲しい!

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Chika Hitujiya

I'm Futurist, producing "Whole Earth Museum" and co-producing art project Run! Miumushi-Kun & Garapadish. This common purpose is really simple. Making you enjoy and preserving the enough requisite knowledge & things for human to survive the crisis of period.

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