YouTubeとFacebookの利用禁止をもくろむエルドアン首相は世界の例外か?

エルドアン首相は6日遅くにトルコの放送局ATVとのインタビューで、今月30日の地方選後、国内でユーチューブとフェイスブックを禁止する可能性があると述べた。

首相は現在、米国に拠点を置くトルコ人イスラム教指導者、フェトフッラー・ギュレン師との権力闘争の真っ最中にある。首相は、首相関係者の汚職に関係するとされる録音音声をインターネット上で投稿して政府を転覆しようとしているとしてギュレン師を非難している。

トルコの国会は先月、政府が裁判所の許可を得ずにウェブサイトを閉鎖させることを認める法案を可決した。 首相は追加的な法案を成立させる意向を示した。

首相は「この問題について心を決めている。われわれがこの国をユーチューブとフェイスブックのなすがままにさせておくつもりはない」と述べた。「われわれは最も強い方法で必要な手段を講じる」。

ユーチューブとフェイスブックの禁止を検討しているかとの質問に対して、エルドアン首相は閉鎖も含めて検討していると述べた。同首相はツイッターについても昨年夏の反政府運動参加者に発言や情報交換の場として活用されたとして「社会への脅威」になっていると発言したこともある。

via ユーチューブ、フェイスブックへのアクセス禁止も=トルコ首相 – WSJ.com.

2000年代末の[p2p type=”post_tag” value=”social-media”]ソーシャルメディア[/p2p]の隆盛と時をおなじくしてアラブ諸国や南米を中心に苛烈な民主化要求やデモ活動が盛んにおこなわれ、そのなかで[p2p type=”post_tag” value=”facebook”]Facebook[/p2p]や[p2p type=”post_tag” value=”twitter”]Twitter[/p2p]、[p2p type=”post_tag” value=”youtube”]YouTube[/p2p]、Vineなどがひとびとの連帯や情報共有にひと役以上の役割を担ったのは周知のことでしょうが、同時に、アルカイダ系のイスラム武装組織などもこうしたメディアでじぶんたちの過激思想のプロモーションをおこない、謂わばオンライン発の「聖戦士」をヨーロッパから募って戦闘地域にいまも送りこみ続けていることはあまり知られていないことです。また、この問題は昨年起きたボストン・マラソン爆発事件のようないわば一匹狼の「聖戦士」も世界各地で生みだしています。

1990年代以降の社会の情報化がわたしたちにもたらしたのは、無時間、無空間にかぎりなく近いサイバー空間と云うもうひとつの独特な現実の出現と拡張により、これまでは表に残ることのなかった極小のことがらも情報と云うかたちで膨大に蓄積され、かつ、局所的、偏向的にその都度集約され、参照され、物理的現実に対する実際的な介入すらもなされるようになったことです。この定義から多くのことがいえるのですが、さしあたり、情報の局所的な集約と参照により優れたひとびとの知や技術があらゆる分野で爆発的に飛躍し、かつ、それがまたサイバー空間を通じてひじょうな速さで社会に拡がってゆくことにより、ひとことでいえば、現実の知の細分化、多様化が、驚異的な速度で進んでいる背景を原理的に理解できます。

もちろんそれが以前書いたような事態を惹き起こすのですが(「イノベーション・サイクルの超加速化と科学的思考の歴史」)、瞬間風速が高く話題になりやすい出来事にかぎらず、近年強権的な姿勢を強めているトルコのエルドアン首相や、昨年[p2p type=”post_tag” value=”russia”]ロシア[/p2p]で反同性愛法を成立させたプーチン政権、正確にはその支持母体でしょうが、彼らにとってはじぶんの認めたくない嫌な現実が急速に拡大し、知的認識に強い圧迫感をあたえてもいるわけです。

現在、[p2p type=”post_tag” value=”internet-of-things”]Internet of Things[/p2p]を錦の御旗にして情報革命を消化しきった新たな工業製品と社会システムの構築に先進的な企業のイノベーションはむかっています。もちろんそれは、昨年元CIA局員の[p2p type=”post_tag” value=”edward-snowden”]エドワード・スノーデン[/p2p]が暴露した極端な、しかし、違憲、違法とまでは云いきれない[p2p type=”post_tag” value=”nsa”]情報監視体制[/p2p]を原理的に抱えこむものでしょう。更にはそれ以前の問題として、情報の物質に対する脆弱性を強調し、物理的現実に留まる、あるいは、情報空間から踵を返しはじめるひとも随分まえから少なからずいます。情報化社会、ポスト情報化社会に対するそうした反動的、否定的な反応が少なくないなか、エルドアン首相のこうした時代錯誤の方針はわたしたちの弱い知性に縁遠いものではけっしてないのです。
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Chika Hitujiya

I'm Futurist, producing "Whole Earth Museum" and co-producing art project Run! Miumushi-Kun & Garapadish. This common purpose is really simple. Making you enjoy and preserving the enough requisite knowledge & things for human to survive the crisis of period.

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